皆さん、こんにちは。福岡県福岡市を拠点に、土木工事や外構工事を手掛けている大神建設株式会社です。
油圧ショベルは、土木工事の現場において掘削や積込などの作業に活用されています。機械土工や重機土工の仕事を希望する人にとって、作業の汎用性が高い油圧ショベルについての知識は必須であり、しっかりと覚えておきたいものです。
油圧ショベルの呼び方には、ユンボ・ショベルカー・バックホウなどさまざまありますが、なぜこのように呼び方の違いが生まれたのでしょうか。この記事では、油圧ショベルの呼び方の由来や特徴について解説します。
■ユンボ、ショベルカー、バックホウの違いは?
ユンボ・ショベルカー・バックホウと聞くと、それぞれ異なる重機をさしていると思われるかも知れません。しかし実は、この3つはどれも油圧ショベルを意味しています。油圧ショベルとの名称を使っているのは、社団法人日本建設機械工業会およびJIS規格(日本産業規格)です。
日本では、住友建機・日立建機・小松製作所などが油圧ショベルを製造しており、各社とも製品カタログでは「油圧ショベル」の名称で紹介しています。
・油圧ショベルの基本知識をご紹介
ここで、油圧ショベルの基本知識について簡単にご紹介します。
油圧ショベルは、油圧ポンプをエンジンで回すことで発生する油圧を利用して、走行・旋回・掘削などの力を生み出します。機械の構造は、実際に作業を行う作業装置・エンジンや運転席および油圧制御装置などがある上部旋回体・走行装置にあたる下部走行体の3つに分かれています。ショベルの種類やアームの形状を付け替えると、さまざまな作業で対応可能です。
以前は、運転質量が6トン以上の大型クラスは油圧ショベル・6トン未満の小型クラスはバックホウと呼ばれていました。現在では呼び方が細分化され、大型クラスは油圧ショベル・小型クラスはミニショベルもしくはミニバックボウと呼ばれる場合もあります。
作業現場で油圧ショベルを運転するには、労働安全衛生法で定められた「車両系建設機械運転技能講習」の受講が必須です。少しの作業であっても、運転前には必ず運転機能講習を受けなくてはなりません。
■ユンボ、ショベルカー、バックホウの由来
ここまで紹介したように、ユンボ・ショベルカー・バックホウは全て油圧ショベルをさしています。にも関わらず、なぜ複数の呼び方が定着しているのでしょうか。それぞれの名前の由来を見てみましょう。
・ユンボ
ユンボとは、もともとフランスの建機メーカー・シカム社が、商品名としてつけた呼び名です。新三菱重工(現・キャタピラー)が1961年にシカム社と技術提携し、日本国内でユンボとして販売したのをきっかけに、ユンボという名称が浸透しました。その後、レンタルのニッケンが登録商標(商標登録第2086745号)を取得しています。
3文字であるユンボは作業現場で呼びやすい語感であるほか、新聞などの求人広告で目立ちやすく広告代も安くなることから、ユンボの呼び名が定着したという説があります。小型のミニ油圧ショベルは、一般的にミニユンボと呼ばれています。
・ショベルカー
ショベルカーは、和製英語から普及した名称です。ショベル=バスケットを備えた車両全般を指しており、マスコミでも広く使用されていることから、一般社会ではショベルカーという名称が普及しています。
マスコミが関連している用語として、油圧ショベルを「パワーショベル」と呼ぶ場合もありますが、これは、小松製作所が当初商品名として使う予定をしていた呼び名です。ユンボやパワーショベルなどの商品名を、マスコミで使用しないようにするため、ショベルカーと呼ばれるようになりました。
工事現場と民家が隣接している場合には、着工前に近隣住民の方々へご挨拶に伺います。工事で油圧ショベルを使う旨をご説明する際に、油圧ショベル・バックホウとお伝えしても、住民の方に伝わらない場合も多いため、分かりやすくショベルカーとご説明するケースもあります。
・バックホウ
バックホウ(バックホー)は、国土交通省をはじめとした行政で普及している呼び名であり、ドラグショベルと呼ばれることもあります。バックホウの英語表記は「backhoe」であり、hoeは農作業用の鍬(くわ)を意味しています。
油圧ショベルのうち、ショベルの作用面が運転手側に引き寄せられるタイプがバックホウと呼ばれており、地表より下部の掘削作業に適しています。
■その他の各名称の使い分けは?
ここまでご紹介してきた内容をまとめると、油圧ショベルはJISで統一された正式名称であり、行政ではバックホウまたはドラグショベルと呼ばれています。マスコミでは、誰でも理解しやすいショベルカーという呼び方が一般的に使われている印象です。また、特殊な例ではありますが、陸上自衛隊では油圧ショベルのことをシンプルに「油圧」と呼ぶ場合もあるようです。
同じ油圧ショベルを指す場合でも、呼び方は組織や現場・受けている仕事の種類によって大きく異なっています。
・土木現場の建設機械、呼び名の違い
一般社会では、油圧ショベルをショベルカーと呼ぶのが一般的ですが、建設業界ではバックホウの呼び方が一般的となっています。特に、公共工事の受注が多い会社では、行政用語であるバックホウと呼ぶ人が大半です。
一方で、建設業界で広く親しまれている「ユンボ」の呼び方を使っている作業員も少なくありません。会社や地域によって異なるものの、建設業界では、特有の用語が使われている場合も多いです。特に親方やベテラン作業員はこの傾向が強く見られるため、若手社員は用語を理解できず、混乱する場合も多いのです。
ユンボ以外に使われている、土木現場ならではの機械の呼び方をいくつかご紹介します。
‐ うさぎ
うさぎとは、ランマーのことを指します。道路の舗装工事などに必要不可欠の機械ですが、語源は「突き固める」という意味だそうです。上下に動く動作から、うさぎという呼び名が浸透したと考えられます。
‐ ネコ
一輪車もしくは手押し車のことを、工事現場ではネコまたはネコ車と呼びます。由来には諸説あり、逆さにすると猫背のように見える・猫が通るような狭い場所でも通れるからなどの説が言われています。
‐ モグラ
穴を掘るのに使われる穴掘りスコップやダブルスコップは、同じく穴を掘る特性を持つモグラに例えられることがあります。掘った穴を広げたり、ほぐした土を穴の外に出したりするのが、これらのスコップの使い道です。モグラも、穴を掘り進めるよりも、掘ってあるトンネルを修復する方が多いそうです。
‐ トンボ
土を立てる目標の高さを示すため、土の中に埋め込む木杭である丁張りのことを、形状が似ているためトンボと呼ぶ場合があります。目標となる印と、打ち付ける板の下端が合うまで、土を盛って行きます。
‐ 下駄
高さを調節するために、重量物の下に敷く木材をさします。木材や物をかますことを、「下駄を履かす」と呼ぶ場合があります。
重機オペレーターは、土木や建築などの現場で、重機を使って作業を行う仕事です。ICTなどの最新の情報技術を活用することで、作業の効率化や安全性の向上が図られていますが、それでも一流のオペレーターにはかなわないという声があります。
その理由は、一流のオペレーターは、重機の操作に熟練しており、細かな動きや微調整を自在に行うことができるからです。また、現場の状況を的確に判断し、最適な操作ができます。このため、精度や時間において、最新の技術を活用したオペレーターに比べても優れていると言えます。
また、一流のオペレーターは、作業の効率を上げることで、生産性を向上させることができます。これは、経営者にとってコスト削減につながるため、業界で重宝される人材であり、まさに引く手あまたと言えるでしょう。
大神建設では、元請けからの評価が高い一流の重機オペレーターが複数名在籍しています。弊社の重機オペレーターは、九州で一・二を争う腕前と評価されており、現場では「神業」と称されることもあるそうです。
弊社では経験が浅い状態で入社しても、そういったベテランオペレーターから技術を学べる環境が整っています。また、資格取得の支援や、キャリアアップの機会も豊富に用意されています。
一流のオペレーターから技術を学び、将来を見据えたキャリアを一緒に築いていきましょう。大神建設で重機オペレーターとして活躍すれば、やりがいのある仕事に出会うことができます。ぜひ、ご応募ください。