建設業界に未来はない?業界の現状と人手不足がもたらすチャンスを踏まえて解説  

皆さん、こんにちは。福岡県福岡市を拠点に、土木工事や外構工事を手掛けている大神建設株式会社です。

ネットなどの評判や口コミでは、「建設業界に未来はない」「業界の現状は厳しい」と言われることがあります。建設の分野が厳しいと言われるのには、人手不足や物価高などさまざまな要因が影響しています。

しかし近年では、社会情勢の逆風を逆手に取って業績を伸ばす建設会社も増えてきました。そこでこの記事では、建設業界の将来性や今後のビジョンについて詳しく検証していきます。




■建設業に未来はないと言われている理由



建設業界では現在、深刻な人手不足が問題視されています。また、倒産件数の増加や資材高騰も業界に大きな影響を与えています。

まずは、建設業界が現状抱えている問題について見ていきましょう。



・深刻な人手不足が続いている

労働人口の減少による影響で、現在はあらゆる企業で人手不足が問題視されています。なかでも建設業界は他の業種と比べても不人気で、深刻な人手不足が常態化しています。

建築業界で人手が不足する原因は給与の安さや仕事の忙しさにあります。

建設業界では工事の価格競争が激しいため、入札価格をおさえるという方法で工事を安請け合いせざるを得ないことがあります。相場より安い価格で工事を受けた場合、従業員に十分な給与を還元できません。給与が低い状態が続くと従業員が離職しやすくなり、新たな人材の確保もままならなくなります。

人が足りない状態で業務を行うため、長時間労働が当たり前となっている企業も少なくありません。こうなってしまうとさらに人材が流出し、業務が立ち行かなくなってしまいます。

特に、中小の建設業では若手の数が極端に少なく、次世代を担う人材が育っていないのが現状です。50代、60代の職人が10年後に引退していった場合、さらに深刻な人手不足が起きるおそれがあります。



・倒産件数が増加している

帝国データバンクによる調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000636.000043465.html)では、2022年の建設業界における倒産件数は1291件でした。建設系企業の倒産件数は年々増加しつつあります。

建設の分野で倒産が起きる大きな原因は資材の高騰にあります。1つの建物を完成させるためには、木材や鋼材、コンクリートといった資材が大量に必要です。しかし、工事を進める中で資材が高騰すると、予算内で工事を終えることが難しくなります。

また、資材の不足によってそもそも必要な材料が集められないケースも少なくありません。木材や鋼材が不足すれば当然ながら建設工事はできず、期間内に施工を終えられないなど建設企業に大きなダメージが及びます。

こういったトラブルが続くと業務が立ち行かなくなり、資金に限りのある中小企業はやむなく倒産を選ぶことになってしまうのです。




■建設業は終わってない!むしろ今後10年で良くなる予定


「建設業界に未来はない」と考える方もいますが、実際のところ建設業界に将来性がないわけではありません。むしろ、今後の建設業界はかなり状況が良くなっていくと予測されています。

ここからは、建設業界の今後の展望についてチェックしていきましょう。



・長時間労働が緩和される可能性が高い

建設業界の今後について特に注目したいのは、2024年以降に長時間労働が緩和される可能性が高いという点です。

現在でも建設業界には残業時間の上限が定められています。しかし現状の制限はあくまで行政指導の範囲内にとどまっています。

しかし、2024年の法改正後には、法律によって具体的な上限が規定されます。そして、残業時間の規定を守らない企業は罰則の対象となります。

月間や年間の労働時間、休日の日数などが具体的に定められれば、建設業界はより働きやすい環境になると期待されています。

さらに、テレワークの導入などよりよい職場環境を構築する企業も増えてきました。施工管理や設計などの業務でテレワーク化が進めば、移動にかかる時間や残業時間が大きく減少します。結果として、従業員にとってより働きやすい環境を構築できるのです。



・i-constructionによって働き方が変わる

また、最近では建設業界におけるi-constructionが注目を集めています。i-constructionとは建設の分野にICT技術を導入し、生産性を高める取り組みです。

例えば、レーザースキャナーやドローンといった機器を導入すれば、三次元計測が比較的簡単に行えます。また、自動運転の機械で一部の施工を行う技術も既に現場で取り入れられています。

i-constructionが進めば、現場の作業員が危険な労働を行うシーンが少なくなります。また、工程の一部を機械化できるため、全体の工数も大きく減らせます。結果として、労働時間を短くし負担を軽減したり、施工のクオリティを高めたりすることが可能となります。

i-constructionというと難しいイメージがありますが、基本的な仕組みさえ分かれば比較的簡単に導入できるものがほとんどです。システムを最大限に活用すれば、現場の生産性や効率はどんどん加速していきます。




■建設業は人手不足だからこそ、逆にチャンスがある!


建設業界の人手不足は依然続いていますが、だからといって業界に未来がないわけでは決してありません。人手不足の状態だからこそ、建設の分野でスキルを身につければ給与アップの可能性は十分に見込めます。

不況下であっても、建設という業種の需要がなくなることはありません。社会を維持するためには、新たな建物を建てたり今ある構造物を修繕したりする人の存在が必要不可欠です。

つまり、建設業を選んで就職すれば、仕事がなくなって困らされる可能性はほぼありません。

人材不足の現場では、スキルアップを目指す向上心のある若手は重宝されます。希少価値の高い若手として活躍していける可能性が高いのは、建設業ならではのメリットと言えそうです。

建設業界では現在、変革が始まったばかりです。かつては長時間労働や薄給が当たり前だった現場でも、最近では働き方改革によって急速に環境が変わりつつあります。

昔の建設業のイメージをそのまま持っている人は「建設業界に未来はない」と考えてしまいがちです。しかし、働き方のアップデートを積極的に行っている建設系企業は増加傾向にあります。働きやすさをアピールしている企業を選んで就職すれば、ライフワークバランスを維持しながら効率よくスキルアップを目指せることでしょう。

一生モノの技術を身につけて将来性のある仕事をしたいとお考えなら、ぜひ変革に力を入れている建設系企業を選んで就職してみましょう。



建設業界の人手不足は危機と捉えられがちですが、実はこの危機はチャンスでもあります。

もちろん、人手不足を解消するためには建設業界のイメージアップや働き方改革、ICTやAIなどの技術活用などさまざまな対策が必要です。しかし、これらの対策は建設業界の魅力や価値を高めることにもつながっていきます。

大神建設はICT施工をはじめとした最新技術の導入で、働きやすい環境の構築に努めています。最先端の施工技術を身に付けられる当社の職場環境は、建設の分野で幅広い経験を積みたいとお考えの方に最適です。

また当社では、資格取得費の負担、ライフワークバランスの実現など、働きやすい環境作りにも力を入れています。好環境の職場で活躍しながら確かなスキルを身につけたい方は、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。