皆さん、こんにちは。福岡県福岡市を拠点に、土木工事や外構工事を手掛けている大神建設株式会社です。
土木工事現場の責任者である土木施工管理は、各種管理業務や作業員の指揮監督を行う、とても重要な仕事です。土木工事にはなくてはならない存在なので、未経験から土木施工管理への転職を考えている方や、土木作業員(施工技能者)からのキャリアチェンジを検討している方も多いでしょう。
その一方で、「土木施工管理はやめとけ」という意見も聞かれます。これにはいろいろな理由があるのですが、最近ではそういった問題点も改善されつつあり、土木施工管理は希望の持てる仕事になってきているのです。ここでは、土木施工管理が「やめとけ」といわれる理由や、土木施工管理の今後の展望について解説します。
■なぜ? 土木施工管理が「やめとけ」といわれる理由
土木施工管理が「やめとけ」といわれる主な理由は、労働環境にあります。建設業界では、労働環境改善が長年の課題になっていますが、土木施工管理は特にハードな働き方になりがちなのです。具体的な理由としては以下の3つが挙げられます。
・残業が多く休日が少ない
土木施工管理は、残業時間が長く休日も少ない(休日出勤が多い)傾向があります。労働者の平均残業時間が月20時間程度である一方、施工管理職は30時間~50時間程度とされています。他の職業に比べて、1.5倍~2倍程度も長く残業しているわけです。
また、建設業界の年間労働時間は、全産業の平均に比べて約330時間も長いことが、国の調査によってわかっています。さらに、休日は全産業の平均に比べて約30日間も少ないため、丸々1ヶ月間休みが少ないことになります。土木施工管理は建設業界の中でも忙しい仕事ですから、業界の平均値以上の長時間労働をしていると見るべきでしょう。
これほどのハードワークになってしまう理由は単純で、とても業務量が多いからです。土木施工管理の業務内容は、全体の指揮監督に工事のスケジュール管理、職人や重機の手配、資材の発注、関係各所との会議・打ち合わせ、そして各種デスクワークなど多岐にわたります。
これらを適格にこなそうとすると、どうしても労働時間が長くなってしまうのです。他にも、土木施工管理が現場にいないと困ることが多いので休みを取りづらい、急なトラブル対応で休日出勤を余儀なくされることがあるなど、いろいろな事情が関係しています。
・膨大な提出資料の作成が大変
上述したように、土木施工管理の業務の1つにデスクワークがあります。「他の業務に比べれば楽なのでは?」と思うかもしれませんが、実はこれが非常に大変な部分です。土木工事では、さまざまな書類や図面を作成する必要があります。膨大な量の資料を作成しなければならないため、時間と労力がかかるのです。
可能なら日中にやっておきたいところですが、日中は現場に出たり打ち合わせをしたりしなければなりません。そのため、資料作成に取り掛かれるのは夕方以降になりがちで、残業時間の長さにつながっています。
・業務の大変さに見合うだけの給与が得られない場合がある
土木施工管理は業務の量が多く責任も大きい分、建設業界内はもちろん他業種と比較しても、給与水準が高い職種です。それでもなお、業務の大変さに比べて給与が十分でないと感じている人は少なくありません。
特に経験が浅いうちは、ベテランに比べて給与が低いため、つらく感じて退職してしまう人が多く見受けられます。何年か経験を積めば、給与は着実に上がっていくのですが、それまで持たない人も多いのが実情です。
■「土木施工管理はやめとけ」は時代遅れ! メリットが多く将来性もあります!
ここまでの内容を読んだ方は、土木施工管理が「やめとけ」といわれてしまうことに納得するかもしれません。しかし、それは大きな間違いです。
世の中の変化によって、前述した土木施工管理の問題点は改善されつつあります。それに加え、土木施工管理にはさまざまなメリットがあり、もはや「土木施工管理はやめとけ」というのは時代遅れとすらいえるのです。土木施工管理のメリットや、業界の今後の展望について見ていきましょう。
・働き方改革の推進
近年の建設業界では、働き方改革が推進されています。最も大きな変化は、いわゆる働き方改革推進法の適用により、2024年4月から時間外労働(残業)の上限が罰則付きで設けられることです。
具体的には月45時間、年間360時間までを原則とし、特別な事情があって労使が合意した場合でも、年720時間までに制限されます。また、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間以内など、細かなルールが設けられています。そのため、2024年4月以降は残業時間が減り、とても働きやすくなると期待されているのです。
また、年5日の有休取得義務化(2019年4月開始)や、中小企業における時間外労働の割増賃金率引き上げ(2023年4月開始)など、残業時間の規制以外にもさまざまな働き方改革がスタートしています。これらがうまく機能すれば、建設業界はとても働きやすい業界になっていくでしょう。
・土木施工管理は未経験でもキャリアアップが可能
土木施工管理という仕事は、未経験でも挑戦できるのが大きな魅力です。キャリアアップするためには「土木施工管理技士」という資格を取得する必要がありますが、就職する際には特定の資格や学歴は必要ありません。意欲さえあれば、誰でも施工管理業務のプロを目指すことができます。
とはいえ、いきなり責任の大きい仕事をするのはちょっと……という場合は、まず土木作業員(施工技能者)として働いてみるのがおすすめです。現場での作業経験は土木施工管理の仕事に必ず役立ちますし、実際に土木作業員(施工技能者)から土木施工管理になった人は、優れたリーダーになる傾向があります。
・IT技術の進歩、ICT施工の普及
建設業界はIT技術の導入が遅れ気味の業界でしたが、近年では建設DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進され、土木施工管理の仕事でもIT技術が活用されるようになっています。たとえば、施工管理アプリやリモートワーク、BIM/CIMの普及によって、業務の効率化や安全性の向上が図られています。
また、ICT(情報通信技術)を活用した「ICT施工」も活用されるようになりました。高性能センサーによる現場の状況のリアルタイムでの把握や、ドローンを使った空撮・点検業務など、ICT機器は業務の効率化に大きく貢献しています。長らく生産性の低さが指摘されてきた建設業界ですが、今後は業務が大幅に効率化し、働きやすくなっていくでしょう。
・今後も需要が拡大! 土木施工管理は将来性抜群
土木施工管理の最大のメリットといっていいのが、仕事がなくなる心配がないことです。橋や道路といったインフラは、私たち人間がいる限りどこでも必要とされます。新しく作るのはもちろんですが、古いものや壊れたものを更新・修理する工事の需要も、常に生まれ続けています。
特に近年では、高度経済成長期以降に作られた建造物の老朽化が問題視されています。国土交通省のデータによると、今から2040年頃にかけて、建設から50年以上経過するインフラが爆発的に増える見込みです。
その一方で、少子高齢化や人口減少の影響により、土木施工管理の担い手は不足しています。つまり、仕事が増えているのに従事する人が少ないわけですから、土木施工管理の市場価値は高まる一方なのです。AIに任せるのが難しい複雑な業務でもあるため、土木施工管理は将来性抜群の仕事といえるでしょう。
このように、土木施工管理はとてもメリットが多い仕事です。「やめとけ」という指摘は、すでに過去のものとなっています。仕事の大部分が公共工事なので安定性が高く、地域の発展に貢献できるというやりがいもあります。もちろん、がんばり次第で高い給与を受け取ることも可能です。皆さんも、将来性のある土木施工管理に挑戦してみませんか?
大神建設では、土木工事・外構工事の技能者や施工管理として、一緒に働いていただける方を募集しております。弊社は現状に満足せず、常に時代に合わせた柔軟な取り組みを心掛けている会社です。
近年では下記の施工事例のように、建設業の未来を切り開く技術として、ICT施工を積極的に取り入れております。結果として業務効率が飛躍的に高まり、現在では残業時間を月平均6時間未満に抑えられるようになりました。
https://www.oogami.co.jp/case/public-works
https://www.oogami.co.jp/blog/column/159630
社内には、新しいアイディアやチャレンジを歓迎する風土があります。ミーティングにおいては若手の意見も尊重されるなど、会社の方向性や決定事項に関しても発言しやすい環境です。また、取得した資格や身につけたスキル、現場でのがんばりは正当に評価し、給与や待遇に反映させています。
募集にあたって、学歴や経験は問いません。土木工事に関心のある方、建設DXを推進している会社で働いてみたい方は、どなたでも大歓迎です。実力があれば、20代・未経験入社の方でも、月50万と高い給与を取得できます。資格の取得や講習にかかる費用は会社がすべて負担しており、資格手当や奨励金制度も設けています。
https://www.oogami.co.jp/culture
土木工事や施工管理に興味のある方は、お気軽にご連絡ください。
皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。